ラーメン伝説第3部 1-10-5

怒鳴っている店主目がけて村友は丼を投げつける。
「テメェ!」
斧を振り回し丼を破壊した。
破片が原始人の頭部に命中した。
幸い角ではなかったので彼は興奮して村友の方へ向かう。
彼が離れた隙を見て長井警部は携帯電話で島田と前田を呼び出す。
奇声を上げながら原始人は村友へ突進する。
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ラーメン伝説第3部 1-10-4

「待てェ!」
重量級の斧が空を裂きそのまま壁面を破壊した。
回避し続ける村友。
「クソッ!おい原始人!ソイツは放っておいて加勢しろ!!」
連続で攻撃を回避された事でヒートアップする店主。
原始人と長井はどちらも動かずに対峙していた。
彼は長井から出るオーラに対して身の危険を感じている。

ラーメン伝説第3部 1-10-3

「死ねェ!!」
店主が村友に向けて大上段に振り上げた斧が弧を描いて振り下ろされた。
ある程度予測していた通りの動きをした店主に反応し転がる村友。
斧はコンクリート床の表面を破壊する。
狭い厨房内では回避も難しい。
(なんとか二人を引きつけなければ!)
村友はそう考え厨房を跳び出た。

ラーメン伝説第3部 1-10-2

長井警部も同じく焦っていた。
三人がかりでも逮捕できなかった原始人も脅威だが
店主の戦闘能力が未知数だ。
確かなのは殺人に対する障壁が低いと言う事。
(何とかして応援を呼ぶしかない)
何せアクションものの映画やドラマの主人公ではないのだ
無茶をするわけにも行かない。

ラーメン伝説第3部 1-10-1

「パワー系」

(まずい!)
村友は内心焦っていた。
2対2しかも相手は大きな斧を持ち興奮している店主と手の着けられない腕力の原始人だ。
正面きって渡り合うにはいくら訓練を受けているとは言え圧倒的に不利だ。
そもそも警察官の戦術は相手より多い数を利用して捕縛するもの。
連携を重視した集団戦だ。
それが相手と同数、しかも相手の方が腕力は上だ。

ラーメン伝説第3部 1-9-8

「確かに祖父はガラが悪かった。食い逃げもしただろう・・・」
ブツブツとつぶやく店主。

「だが、食い逃げだけで私刑で死刑とはどう言うことだあ!!」
再び叫ぶ店主。

「こ、興奮しないでもらおうか」

長井警部が言うが、怒りは止まらないようだった。

「ゆるさねえ・・・全員血祭りにして、祖父の霊に捧げる!!」

そう言うと、店主はそばにあった大きな斧を手に取った。
そして、原始人は、腰から下げた袋から、黒曜石らしき素材のナイフを
取り出したのである。

ラーメン伝説第3部 1-9-7

「この野郎、言葉がよくわからんが何かが起こったと思ったら・・・」
隣の原始人をにらむ。

「警察が嗅ぎつけてきやがったか!!」
ワナワナと震える店主。

「あなたが犯人ですね」
村友が言う。

「俺の祖父はつまらない理由で殺された!たかが食い逃げでな!」
店主は大声で叫ぶ。

「何のことだ?」
村友が聞くが、聞こえていないようである。

ラーメン伝説第3部 1-9-6

「むっ」

そこは、厨房だった。
そう、ラーメン屋らしき厨房。

そして、扉の奥にある調理器具らしき物の所に立っている、二人の人物が
村友達を凝視した。

ホッケーマスクをかぶって白衣を着た、例のラーメン屋の店主。
そして、原始的風貌の原始人らしき人物・・・追っていた人物だ。

「き、貴様ら!!」
店主が叫ぶ。

ラーメン伝説第3部 1-9-5

懐中電灯で部屋をぐるりと照らす。
何もないコンクリートの部屋だ。地下の梯子は中心にあり、そしてまた
どこかへつながる扉があった。

「おっ、電気か」
長井警部がスイッチを押すと、部屋の電気が点灯した。

「ふうむ・・・」

二人は、少し考えて、どこかへつながる扉をゆっくり開けた。

ラーメン伝説第3部 1-9-4

「私が上がります」
村友が提案した。

ゆっくりとハシゴを上がり、そっと蓋のような扉を上げる。

「・・・」

薄暗い部屋のようだが、奇襲は無さそうだ。
二人は用心して上がる。