ラーメン伝説第3部 2-5-3

放送は終わった。
「キューティクルのケン・・・?」
店長の名前であろうか。
「登録された名義は、骨野恨二郎だったが」
首をかしげる前田。
ゴースト墓ダヨーんラーメン・・・。

すると、店は火炎に包まれた。
油でもまいたのであろうか、あっという間に火災は店を覆う。

「火事だ!!」
警官隊は、下車して店に向かおうとした。
スポンサーサイト

ラーメン伝説第3部 2-5-2

警官隊を乗せたパトカーは、町の郊外にあるその店に近付いた。

その時、村友から前田に連絡が入った。
「ダイムラー装甲車に乗ったテロリストが逃亡中・・・」

前田が、返事をしたその時、異変が発生した。

キューティクルラーメン店内から、何か拡声器のようなもので、放送がはじまった
のである。

大きな男性の声で、語られた。

「俺は大昔、殺されて犯人も見つからなかった。人類は敵だあ!!」
「覚えておけ、俺は、キューティクルの憲!!」

ラーメン伝説第3部 2-5-1

「骸骨男の野望」

前田敬之は、ラーメン調査隊の栄えある秀才とも言われた男である。
まだ若いが、今回初めて応援の警官10名を連れて動くことになった。

キューティクルラーメン・・・。

奇抜なラーメン屋が跋扈する千葉県においても、「オカルト系」と呼ばれる
分類のラーメン屋に入るだろう。

その店主は、青い大きな布を頭からすっぽりとかぶり、様子はわからないが
薄暗い店内で、動物の骨を煮込んだラーメンを出すということで、好事家から
知られていた。

外観は墓場のようでもあり、店主は顔はわからないが、目撃者によると、骸骨
のように見えた不気味な人物と言うことである。

今回の情報では、暴れている連中の一味だと言うが・・・。

ラーメン伝説第3部 2-4-7

蜂の羽音を思わせるような音が頭上から聞こえる。
上へ振り向くと単発機が急降下してくる。

「ソムリエラーメンか?!」
機首から光が点滅し銃声が木霊する。
機首から出た光の線が爆破指令班へ向けて注がれる。

断末魔の声と共にダイムラーMk.Ⅱが機銃を発砲しながら障害物を蹴散らし通過して行く。

ラーメン伝説第3部 2-4-6

ちなみに千葉県警では管区に過激派に襲撃されそうな施設(主に成田と東葛市)や
集まりそうな都市が多い為、警察学校を出るとまず成田の機動隊に配属される。

成田は言わずもがなだが、東葛市には暴君宰相(=猫舌 虎之助)関係の建物が多い為だ。


それぞれ、配置につく。
村友たちは交差点の進行方向側で障害物より奥に居る。

村友たちはタイヤを吹っ飛ばされた装甲車が停車すると予測されている場所だ。

無線警ら車の警報機の音が耳に響く。
「ホシ、来ます!」
タイヤがアスファルトで激しく擦れダイムラーMk.Ⅱが視線上に飛び出した。

ラーメン伝説第3部 2-4-5

履帯を吹っ飛ばして行動不能に持ち込むのだ。
だが、ダイムラーMk.Ⅱは最大80km/hは出る。
建機はそこまで早くは動かない上に
装輪式と装軌式では爆破できるタイミングの長さが違う。


「ほら、あっちを見ろ」
巡査部長は物陰を指差す。
そこから棒地雷にケーブルが繋がっている。
さらに付近に速度検知器が巧妙に隠されている。
「なるほど」
つまり速度から通過する時間を割り出して、それに合わせて爆破すると言う事だ。

ラーメン伝説第3部 2-4-4

何やら潰れた円筒状の物体を仕掛けている。
「警備課の連中気合入っているなぁ…」
呆れ気味に巡査部長は言う。
「あれって…」
村友は見覚えがあるがいまいち思い出せない。


「ああ、棒地雷だ」
巡査部長の言葉に村友はようやく思い出した。
「それって履帯を吹っ飛ばす為のものだよな」

警察学校を卒業した後、成田の機動隊に配置されて訓練した事を思い出す。
過激派が工事現場の建機を改造して暴れた時の方法の一つとして習った。

ラーメン伝説第3部 2-4-3

「こりゃ近いうちにこっちにSATが新設される日も近いか」
冗談とも本気ともとれない発言をする巡査部長。

「主任!次の交差点でホシを包囲するとの事です!」
彼の部下が指令を受けた。
「よし、降りてホシを待ち伏せするぞ!」
村友も装備を確認して降りる事にした。


交差点

他隊の車両もかけつけ障害物の類を設置する。
「いいか!相手は装甲車だ、ちょっとやそっとで破裂するような
タイヤは使っていないぞ!」
指揮官らしき人物ががなり立てる。

ラーメン伝説第3部 2-4-2

「な?!確かに犯人グループには元軍人が居たが…」
村友も流石に慌てた。

「警備課の連中が殺気立っている、県警本部の組織犯罪対策本部まで調べているらしい」
「第五機動隊まで出払っていると言うのは本当なのか…」
村友は事態が瞬く間に膨らんでいる事に頭を抱える。


第五機動隊は八剱市の東京湾横断道路警備対策の為に編成されたものだ。
だが、横断道路自身は高速道路交通警備隊の管轄で八剱に分駐隊の拠点もある。

既に編成用の人員まで手配済みだったので
(フランケンフルト市議が八剱に施設が集中する事を批判したとも言うが)
急遽、隣市のフランケンフルト市に配置された。

ちなみに機動隊は県北に偏っている。
第一・二(千葉市)、成田国際空港警備隊(成田)、第三(東葛市)など。

ラーメン伝説第3部 2-4-1

「膨張する事件」

矢継ぎ早に他の車両からの無線が入る。
相手が装甲車で移動する以上自転車では追いかける事が不可能なので
他の部署のワゴン車に同乗させて貰っている。

「村友、自転車なんて積んでどうするんだ?」
「何かしら使えるかもしれない、それに座席が足りなくなったらこれで署まで戻る」
同期の巡査部長にそう答える。


「しっかし、今回のヤマは相当でかいようだな」
溜息をついて巡査部長はぼやく。
「そうだな、はマスコミを使って布告文まで出している」
村友は相槌を打った。

「いや…国テロ(警察庁警備局国際テロリズム対策課)まで動いているって話だ」
巡査部長はしれっととんでもない事を口にした。