ラーメン伝説第3部 3-6-5

島田は封筒を開けた。

それは、バミューダ・ヘートマンのメモ書きである。
島田は大学で英語の成績が良かったので内容が読めた。

少しさらっと読んでみたが、何らかの事情でキュモス・リングと言う指輪
をヘートマンが入手し、それをはめるとキュモス大王に同化できると言う
内容であった。

「本当だろうかこれ・・・だとすると・・・」
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ラーメン伝説第3部 3-6-4

その大黒と関係があるのか?

男は言った。
「時間が無い。ヘートマンの落して行った資料だ」
大きな封筒を差し出した。白い手袋をはめている手で。

「ヘートマンはキュモス・リングでキュモスに同化しようとしている」

「はあ?」
首をかしげる島田。

「急げ。あと、組織のことは話すな」

それだけ言うと、黒い車は猛スピードで走りだしていった。

ラーメン伝説第3部 3-6-3

「誰だ」質問する島田。
男は答えた。

「大黒秘密機関の者だ」

(大黒秘密機関??)
島田は、わけがわからなかった。
以前、大戦後に大黒と言う日本のスパイが暗躍したとか言う話を雑誌で
見た記憶がある。しかし内容はバカバカしいもので、大黒の手記として
アラジンの魔法のランプとかローマ帝国がどうとか信頼性が皆無の内容
だった。

ラーメン伝説第3部 3-6-2

その少し前の話だ。
島田安大巡査は、ヘリコプターとの連絡係として、村友負傷後通信を
担当していた。

ヘリコプター被弾・撤収後に事件現場へ急行していた。
しかし、途中で謎の黒塗りの高級車が島田の前を遮った。

「???」

車の窓がスーッと下がる。窓も黒いフィルムが貼られており視界が無い。
中には、紺色のスーツを着た男がいた。中年で角刈り。痩せている。

ラーメン伝説第3部 3-6-1

「秘密機関」

妹子・ヘートマンらが手を上げた。
「逮捕する!!」
犯人一味に手錠がかけられた。

「・・・終わったな」
安堵する一同。しかし・・・。

「おーい!!待ってくれ!!」
叫びながら走ってくる男がいた。島田である。

ラーメン伝説第3部 3-5-10

「どうする?気付いていないようだしいない振りをするか?」
タイヤ交換に四苦八苦しているバミューダ・ヘートマンは尋ねた。
「タイヤの交換は?」
「今、終った」
「なら撃つぞ、ルノーNCの装甲ならコイツの2ポンド砲でもお釣りがつく」
バミューダの答えに即答する。

背後で戸を打ち破る音がした。
「そこまでだ!」
武装警官が拳銃を妹子に突きつける。
バミューダも装填手も同じ状況だ。

ラーメン伝説第3部 3-5-9

「クソッ!あいつは何をしているんだ!」
小さなゴミ箱を蹴飛ばす妹子。
彼らは隠れ家に装甲車を仕舞いタイヤの交換を行っていた。

履帯が軋む音がする。
「この音はあの時の!」

のぞき穴から外を伺う妹子。


「ルノーNCか!」
戦車が近づいてくる。

ラーメン伝説第3部 3-5-8

「まったく…君は毎度毎度無茶を…」
署長はぼやきながら署長が手錠を掛けた。
「今回は他に方法が無かったもので…」
署長と運転手の二人掛りで延びた犯人を連れて行く。

「彼」は装甲車の操縦手だったらしく、妹子達の居場所を吐いた。
付近で待機していた警官に引き渡す。

「村友君、君の事だから止めても無駄だろう?
長井警部達には既に連絡した。我々も向かうぞ」
署長は相変わらず呆れ顔で村友にパトカーに乗るように促す。

ラーメン伝説第3部 3-5-7

「彼」の指が引き金を絞る。

だが、村友の左手は撃鉄が落ちる前に「彼」の利き手を強打し拳銃を上へ逸らした。
銃声が再び木霊するの事を気にも留めず、村友の拳が「彼」の顔面を捉えた。

血相を変えた署長と運転手が回転式拳銃を手にやって来た。
「村友君!大丈夫か!」
「何とか…」
村友の視線の先には延びた「彼」が倒れていた。

ラーメン伝説第3部 3-5-6

お互いの動きが遅くなる。
ゆっくりと風に靡く草が体感時間が遅くなっている事を証明する。

銃口が光り、弾丸が顔の脇を過ぎ去る。
拳銃のスライドがゆっくり動き、空の薬莢を弾き出す。
排莢口から金色の薬莢に銜えられた赤道色の弾丸が覗いていた。
スライドは元の位置へと戻ろうとする。
銃口は村友の顔へ近づく。

村友は左手を普段の限界を越えた速さで拳銃へ向けて斜めに薙ごうとした。