ラーメン伝説第3部 5-8-12

確かに練習弾は彼を直撃した。
だが彼は仰け反っただけで即座に持ち直した。
彼は火炎瓶を手に特車へ向けて突進する。
「村友、徹甲弾を使え!」
車外の警部が対人使用を許可した。
既に演習弾を装填してしまった、一々弾薬筒を入れ替える暇はない。
村友はもう一度演習弾を浴びせる。
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ラーメン伝説第3部 5-8-11

村友は付近の警官に命中する危険性を考え捕獲弾を発射する。
砲口を飛び出した直後に信管が作動し砲弾は捕獲網を射出した。
網は彼へ目掛けて襲い掛かる。
「!」
騎兵槍を中心に捕獲網が引っかかり彼の行動を奪った。
「ぬんッ」
彼は捕獲網を引き千切るかの如く騎兵槍を投げ捨て特車を一睨みする。
村友は即座に演習弾を込めて引き金を引く。
中身は紙屑とは言え演習弾の重さは馬鹿にならない。
直撃すれば彼を馬上から引き摺り下ろす事ができる。

ラーメン伝説第3部 5-8-10

「軟弱!軟弱!軟弱!」
騎士然としたその人物は警官隊の発砲をものともせずに突撃する。
弾丸は鎧に弾かれてしまう。
中世の板金鎧なら良くて変形、火器の性能次第では簡単に抜く事ができるはずだ。
だが眼前に居る騎士の鎧は変形すらせず中身である人間には全くと言うほどダメージを与えていない。
彼は警官隊の作ったバリケードを意図も簡単に跳躍し、付近の警官を蹴散らす。

ラーメン伝説第3部 5-8-9

「各自配置に戻れ!」
乱れていた警官隊の隊列が整えようとする。
調査隊も慌てて特車へ戻った。
「この好機、生かさせてもらう!」
その声と共に騎兵馬に跨りプレートアーマーを身に付けた人物が騎兵槍を手にロビーから飛び出した。
「撃て!」
警官隊が小火器を発砲する。

ラーメン伝説第3部 5-8-8

「……通用門が突破された!
目標は2名、服装は……」
無線から警戒班の連絡が入る。
「島田の報告にあったゴロキブロンとミイラだ」
警部は連絡から研究所を襲った二人が合流したと判断した。
署内1Fロビーからは歓声があがる。
指揮系統が整う前に相手の士気が向上してしまった。

ラーメン伝説第3部 5-8-7

「警部も人が悪い」
小声で前田は警部に言う。
「こうでもしないと纏まらないだろう」
警部も小声で答える。
実の所、同時期には警察側も過激な方法を使っていたのだが砲撃程派手さは無かったのでそこまで問題にならなかっただけである。

突然爆発音が響いた。
面々は一斉に前田を見る。
「まだ連絡していません」
前田は首を横に振り否定する。

ラーメン伝説第3部 5-8-6

テロリストの戦意を根幹から破壊する乱暴なこの戦法は岸岡派や活動家の多い千葉県域では他都道府県より多く使われたと言う。
恐らくこの年長者もそれを目の当たりにしたのだろう。
他の者も沈黙した。
「大尉にはまだ連絡しなくていい、成田から少しまわして貰う」
県警本部に近い者が言う。
各自やるべき事をみつけて動き出した。

ラーメン伝説第3部 5-8-5

『恐怖砲撃』……猫舌政権時代に使われた対テロ戦法の一つだ。
一言で言うとテロリストの立て篭もった建築物に対して山砲や榴弾砲による直射である。
ただし人質が居ようとも容赦なく吹き飛ばすゆえに近年では使用されていない。
当時の国会にて「これでは『恐怖爆撃』と大差ない」と非難された時に暴君宰相は一言こう答えた。
「恐怖爆撃ならば私は区画破壊爆弾(ブロックバスター)を使用する」と反論……と言うより皮肉を放った。
そんなこんなで『恐怖砲撃』と呼ばれるようになった。

ラーメン伝説第3部 5-8-4

「陸軍の長崎大尉です、習志野所属だと言う話ですが以前もお世話に……」
面々は習志野と言う言葉に騒然となる。
『習志野の部隊』これが指す意味は泣く子も黙る陸軍最精鋭部隊だ。
「駄目だ、連中に介入されるわけには行かない」
年長者の明らかに様子がおかしい。
「……恐怖砲撃されかねない」
彼の声は震えていた。

ラーメン伝説第3部 5-8-3

指揮権に関しては誰も譲らず長期化する構えだ。
「前田、長崎大尉の連絡先は控えてあるな?」
「はい、大尉の事ですから既に今回の件も耳に入っているかと」
痺れを切らした長井警部は前田に連絡できるか尋ねた。
二人の会話が耳に入るなり揉めていた面々は一斉に振り向く。
「長崎大尉と言うのは?」
この中で最も年長の指揮官が尋ねた。