ラーメン伝説第4部 1-1-13

もともと英は英軍将校御節事件の犯人は米諜報機関ではないかと疑い
仏はインドシナ撤退とその後釜で入って来た米国に不信感を募らせた。
両国は意趣返しに他の西側欧州諸国を引き連れて猫舌政権と講和してしまう。

御節事件に関しては他人事ではないだけに新聞の記事ぐらいは目を通している。
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ラーメン伝説第4部 1-1-12

記事には『ド・ゴール大統領暗殺未遂』と大きく書かれている。

スエズ動乱以降、欧州情勢も安定せずに百家争鳴とばかりに各国の利害は衝突していた。
米国と英仏の対立はその中でも特に目立つものだ。
スエズ動乱においてエジプトを支持した米国に対して英仏は反発。

ラーメン伝説第4部 1-1-11

平和共存を掲げたソ連を批判したと思えばハンガリー事件では足並み揃えた行動を採った。
その後は段々対立が先鋭化しつつあるように見える。
「……ただ、強い不満が漏れ伝わっているのは確か」
大黒の言葉は近いうちに何かが起こるだろうと言う予想を告げていた。

「欧州情勢は奇々怪々なり……か」
大黒は途中の寄港地で入手した新聞を読めとばかりに渡してくる。

ラーメン伝説第4部 1-1-10

「しかし、中国大陸では一体何が起きているんだ」
大黒の曇り具合が段々と酷くなってきたので話を切り替えた。
「実は良くわからないんだ。
竹のカーテンの作りがしっかりしているのか伝わる情報が偏っている」
新聞の記事は曇り一つ見つける事が出来ない『綺麗過ぎる』ものばかりだ。

ラーメン伝説第4部 1-1-9

今でこそ市井の人として『大黒商店』を切り盛りしているが外道川政権時代には
真・日本国軍の諜報員の一人として逆上陸作戦を支えた。
何より何度もお互いに助けられたりしているので気兼ねなく本音をぶつけられる相手だ。
その時の情報網だかあの後も続けていたかは知らないがベトナムに現地協力者が既に居ると言う。

ラーメン伝説第4部 1-1-8

「週刊誌にも書いてある」
週刊誌の記事を指差し大黒に見せた。
「週刊誌が情報源と言うのはちょっと……」
大黒の表情は曇りが増してきた。

大黒はもともと諜報畑の人間だ、週刊誌が情報源と言うだけで疑っているのだろう。

ラーメン伝説第4部 1-1-7

「ブラックオクトパスの事か?
親父さんを殺した連中とは違うと思うんだが……」
大黒が顔を曇らせて答える。

ブラックオクトパスとは神秘の山に住み、人々を洗脳する巨大な黒いタコだ。
巷で噂になっていて首相(虎之助)暗殺を行った岸岡派を操っているのはコイツだ。
オルメク大臣のような例もある、地底勢力のボスはコイツだろう。

ラーメン伝説第4部 1-1-6

 南越南沖

 猫舌 椎座(ねこじた しいざ)それが俺の本名だ。
「ビート。おい、起きてるか?」
目の前に居る大黒 ベヒーモス直人は俺に声を掛けた。
ちなみにビートつよしと言うのが俺の通り名だ。
「ああ、少し考え事をしていた」

ラーメン伝説第4部 1-1-5

亡命先のフィリピン パラワン島に岸岡日本国を打ち建て
『猫舌派の皆殺し』をスローガンに反猫舌派活動に勤しんでいた。
そしてその集大成である猫舌抹殺を決行した。

 1962年1月2日「暴君宰相」こと猫舌は死んだ。
猫舌は首相在任期間中何度もの暗殺を受けたがその度に未遂に終わりその悪運の強さは内外に知られていた。
その猫舌の悪運もこの日までだった。

この人物の死は新たな戦争の幕開けを告げるものだったのかもしれない。

ラーメン伝説第4部 1-1-4

西側の退潮と第三世界の拡張により米国は危機的状態陥ったが、様々な手段を用いて事態の悪化を防いだ。

当初は米軍軍政下の日本各地を外道川政権十二大将軍
最後の生き残りである『パシリ大将軍 牛殺死 クジラっち』に渡して
分離させようと言う提案もあったが、『今大君』などとあだ名される猫舌に
未回復領土を奪回する口実を与えるだけと言う理由で
正当な亡命政権との公認と支援だけに留まった。